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農園リストランテ

10.ミルクの利用

私が、栄養や衛生に気を配っているのは、根本のところは親が子を育てるのに似た心情からですが、レストランの食卓に上げるミルクだという責任感も大きいと思います。自分の商売で使うものが粗悪なことは看過できません。
チーズ、ポタージュ、ヨーグルト、パンに練り込む、アイスクリーム、プリン、ババロアなどなど、用途は多様です。
ヤギミルクを試飲した方は、あっさりしているが、実は濃い、という矛盾するような感想を言われます。料理に使いますと、どれも優しい味わいになります。滋味を帯びる、という感じです。

アレルギー性が低い食品でもあります。牛乳の主要なアレルゲンとなる、αS-1カゼインが蛋白質中に殆どありません。ただ、βラクトグロブリンという物質がありますので、非アレルギー食材とは言えません。感覚的な言い方になりますが、牛乳アレルギーの程度の重い方はヤギ乳でも反応することが多いように思います。消化に優れること、乳糖不耐症になり難いことは事実です。
昔から、オスヤギの傍ではミルクを搾るな、と言われます。ヤギのミルクは、脂肪球が小さく、環境の匂いを吸収し易いからです。
ミルクは搾乳後、数分の内に低温殺菌にかけます。細かい目の漉し器を通して容器に移し、65℃で30分。殺菌処理後、容器ごと、氷水につけて急冷します。細菌が増殖しやすい温度帯を短時間にくぐり抜けさせるためです。この作業は夫婦の連携でやります。私が外で搾乳する役、そのバケツを受け、殺菌処理などをする役目が妻です。

ヤギのミルクどれだけ美味しくて、優れたものであっても、一番大事なことは「安心と安全」です。栄養と運動と衛生管理を通じたヤギの健康と搾乳から殺菌・冷却までの一連の正しい行為があってのミルクなんだということを、これからも肝に命じて行きたいと思っています。

<ヤギの恩返し>

<乳糖不耐症のメカニズム>

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