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農園リストランテ

25.10.13 手搾り vs 機械搾り

私の牧場にいるヤギは、ザーネンもアルパインも乳用の品種である。お乳をたくさん、そして長期間出せるよう品種改良されたものである。乳量は出産後、1ヶ月でピークを迎え、暫時減っていく。秋に入り寒くなってくると体温維持にエネルギーを使うのでさらに乳量は落ちる。出産の2-3ヶ月か前の真冬、乳量が500ccほどまで落ちたら乾乳するのが普通である。私はもう少し早いかな。積雪したらやめる。手がかじかむし、足元が悪いので搾乳どころじゃなくなるからである。
しつこく搾り続けるとどうなるか。乳量は落ちるものの2年ほどは泌乳し続けるらしい。凄いな。凄いというのはヤギへの賛辞であり、2年間絞り続けた実験者に対してである。
私は手搾りしている。ヤギ仲間の中には機械搾りの方もいる。こういう仲間と会うと、大概機械自慢が始まる。もう手絞りには戻れない、パイプを通って空気にミルクが触れないのて酸化劣化しない、など。パイプの搾乳後の洗浄は専用の洗剤で洗い流すので問題ないと言う。私は疑い深い性格なので、このくだりが気になって購入していない。それに搾乳の時間はヤギとの大切なコミュニケーションの時間でもある。ただ、確かに手間はかかる。5匹までかな。それを超えたら手搾りは限界だろう。握力が持たない。ただ、5匹までだと機械を入れるメリットがない。つまり時間の短縮にはつながらない。手で搾れる間は手搾りにするのが良いのではないだろうか。
日に二度、決まりごとで乳搾りをする。事前と事後にペーパータオルで乳房、特に乳首、ついて体も入念に拭いて汚れを取る。ステンレスのバケツにミルクをとって、餌をあげる。餌を食べている間、ミルクは殺菌に入る。夫婦で息を合わせて仕事する。搾乳自体は5分ほどで終わるが、準備や餌やりなどで15分。4匹いるので、ちょうど1時間の工程である。
その前後で小屋の掃除をする。パドックのフンなども拾う。これを毎朝、毎夕、10数年間、一日も休むことなく続けてきた。凄いな。凄いというのは、我ながらという意味である。
今日のヤギ時間:トータル3時間

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