この夏に里子で出した子に発情が来たらしい。里親さんから動画が送られてきた。ここにはメス2匹をお渡しし、オスヤギはいないこともあって、繁殖させるなら人工授精が良いですよ、とお伝えしていた。あらためて電話で話してみたが、結局は自然交配で進めたいとのことだった。オスはどこからか借りてくるという。理屈で考えると人工授精のメリットは高いのだが、現実問題になると自然交配に軍配があがる。この差を埋めていかないと人工授精は広がっていかない。今回のケースでいうと、人工授精の場合は人が発情を見極めなければならないことがネックだった。そうやって密に観察していける時間や余裕、自信がないということである。確かにオスヤギがいるなら彼に任せてしまえば良い。ある意味、人工授精の最大の課題が露呈したということだろう。発情を見極めるもっとも確実なやり方はオスヤギを飼うことだ。発情が始まるとメスがオスに擦り寄っていくので、すぐ分かる。だが、そこにオスがいるのだから自然交配してしまえば良い。パラドックスである。どうすれば良いのだろうか。まあ、私は人工授精を続けることにしよう。
今日は店のお客として、高校時代の同級生の2組の夫婦がやってきて、食事後、談笑した。もう50年を超えるつきあいになった。私たちは工業高校時代の仲間で、当時実業高校を卒業するとほぼほぼ就職した。我々3人もそうだった。あれから50数年。みな、爺さんになったな。それぞれの夫婦が絶妙な距離にあって円満であることがなによりだと思う。2年前には3組の夫婦で北海道旅行もした。あのときは元気だったななどという話題にもなった。この歳の者同士が集まると、病気のこと、墓のこと、年金のこと、と昇る話題の相場は決まっていて、しかも、そのことに自覚を持っているところがなかなかにくい。罪のない話題で時間を過ごせるのは良いことだ。
そんなことで時間を潰したので、今日はルーチン以外なにもないという平穏これまたない一日であった。
今日のヤギ時間:トータル4時間
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