いちぢくに続いてリンにも発情が来た。親子で同期した。リンは夕方にピークを迎えたらしい。いつもなら大人しく部屋に入って、搾乳・餌やりの順番を待つのだが、今日は一向にその気がない。なんど呼んでも振り向きもしないいで、近寄ると、捕まってたまるかと逃げ出す始末。埒が開かず夕方の搾乳も餌やりも諦めた。こんなことは初めてだ。餌はともかくとして、日に二回は搾ってあげないとおっぱいが張って、厄介なことになる。明日は早めに起きよう。次回に来るだろう発情のタイミングに合わせて精液を取り寄せようと思う。問題はメッコだな。あれは発情だったのだろうか。まあ、精液が手元にないよりはあった方が良いからダメもとで取り寄せてみようか。
人工授精とは、広くはオスの精液の採取から、その処置・検査なども含むが、受け取る側でやれることは、①いつ発情がくるかという見極めとそれに合わせた取り寄せ、②精液の保管(光、振動、温度)、③注入のタイミング、④そのやり方、程度しかない。1回での成功率は60%程度と言われており、まあ2回やるつもりでいれば間違いないレベルである。
成功させるために一番大切なことが「メスの発情の見極め」である。これができれば、ほぼほぼ受胎する。日頃の観察の賜物であり、それが腕の見せどころと言える。そんなこともあって人工授精は飼い主の方本人が行うことを奨めている。私がいくら有資格者でも飼い主にかなわないことが沢山ある。ご自分のヤギに処置する分には資格は無用である。どうか、試してみて欲しい。
ああ、今回はダメかなあと思ったときでも受胎することもあれば、よしっ、今回は完璧だというのに大振りの三振を期すときもある。もう「神秘」としか言いようがない。そんな神秘体験できる季節がまたやってくる。
今日のヤギ時間:トータル3時間30分
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