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農園リストランテ

25.09.28 水

メッコは少しずつだが回復を感じさせる。数週間かけて少しずつ下がってきたので、少しずつ上がってくるんだろうと思う。こうやって夏バテの後遺症のようなものは初めての経験だ。特定の症状がないのに体全体のバランスがとれないというケースである。本人が一番驚いているのではないだろうか。私も歳ねえ、と。
今日は水のことについて書きたい。地味だが、とても大事である。
私の牧場では井戸水を飲ませている。給水栓からチョロチョロ垂れ流しにし、それを20ℓほどのポリバケツに溜めて、溢れかえさせている。溢れた水は排水管で回収され、浄化槽を経由して八郎潟の残存湖に流れる。垂れ流しにしているので、いつも新鮮な流水を飲むことができる。ヤギたちは溜まったバケツからだけでなく、蛇口に口をあてて直に飲むことが多い。これで夏場の水の枯渇を防ぎ、厳冬期は凍結を予防できる。だから、いつも出しっ放しである。
ヤギは水を飲まない動物だと信じている方もいるが、そんなことはない。青草などから水分を摂取できるので飲水量は高くないかも知れないが、暑い夏などは体温を調整する必要もあって、吸い込むように大量の水を飲む。水を切らさないようにして欲しい。特に去勢したオスには結石を体内に溜め込まないためにも良く飲ませて欲しい。
飲料水の温度は乳量にもかなり関係してくる。地下水だから水温は15℃と年中一定であるが、電動ポンプと給水管を通る内、外気の影響で暖められたり、冷やされたりする。仮に真冬は10℃冷却されたとすると5℃になって垂れ流される。凍りつきはしないが、随分冷たい水である。ヤギは哺乳類の恒温動物だから15-28℃ほどの水温が好ましく、5℃の水では体温を維持するためにそれだけのエネルギーが必要になってくる。つまり、乳量やルーメンの働きに影響するので、だから、冬は温水を飲ませるのが望ましい。
実は私はしていない。温水を与えるための電気設備がないからであるが、そこまでこだわっていないと言うのが本音。これから秋が深まってくると気温がグッと下がり、ヤギたちは体に脂肪をまとって肥える。寒さには比較的強いので暖房などもなしで一冬を過ごす。そこ頃には乾乳もしている。水は流しっぱなしなので凍りつくことはないが、給水栓を断熱材で巻いているものの暖めはしない。ときどき雪なども舐めて過ごしている。
ヤギミルクの半強制分離の実験であるが、静置して丸一日経ったが、分離の兆候は感じない。表面にわずかな粘膜が認められるだけである。念のため、もうしばらく様子を見るが、ドラスティックな変化はなさそうだ。もし上手くいったとしても、今度は賞味期限、あるいは消費期限の問題が出そうである。ミルクを数日静置させて得た加工品の期限はどうなるのだろうか。余り気持ちのいいやり方ではないのかも知れないな。
今日のヤギ時間:トータル4時間30分

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