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農園リストランテ

25.09.26 除草

今、この町は稲刈りの真っ最中で、みなさん暗くなるまで頑張っておられる。こんなときに国勢調査票を片手に回っても誰もいない。結構、疲れる。
先日、ペットフード会社の指定容器が届かずに困っていることを書いた。ならばそれを逆手にとって石鹸やチーズなどの試作をしてみようと思っていることも書いた。その後、容器は届いたので発送を再開するが、少しペースダウンさせても良いので、試作してみようと言う気持ちは変わらない。石鹸やレンネットでのチーズづくりはそもそもヤギの飼い始めの頃からやってみたかった。本なども買って準備していたが、なかなか腰が上がらなかった。それが10年以上ぶりにまた盛り上がってきたということだ。あらためて本を開いて勉強している。あの頃とは時間や心の余裕がまるで違うが、今度はどうなるか。ジャンプするためにはいったんしゃがまないといけない。しゃがむゆとりができてきたということなんだろうか。
今日は除草の話しをしたい。
ヤギを飼ってみたいという方々の中に「ミルクをとるまではいかないが、除草はさせたい」という方が一定数居る。一定数というより過半数かも知れない。正確に言えば、①除草を目的にする方と、②近将来のミルク飼養の助走としての除草、そして③基本ペットだが、せっかくだから除草も、という3つのグループがある気がする。そこでヤギの除草力について率直に感想を述べたい。
結論から言うと「ヤギの除草力は相当なものであるが、その力を発揮できる環境であるかどうか、が課題」ということになる。
ヤギは、一日あたり3~4㎡の、重量で言うと5kgほどの草を食べると云われる。結構な量である。
ヤギを荒地に放すと、数ヶ月で風景は一変する。リードによる繋留飼いでも同様で、毎日、杭の位置をかえていけば、その範囲で除草が進んでいく。広い放牧地では、自分の好きなものを選んで食草するので、ややムラが生じる。狭いエリアを転々とさせた方が効果が高いようである。問題は、除草したい場所が、このようにヤギを自由に放せたり、繋留に支障のない環境であるか、ということだ。例えば、庭木や果樹、野菜などが植えられているエリアでは、そこの雑草だけを食べてくれる、という都合の良いことにはならない。繋留飼いでは、行動範囲の雑木や株などをきれいに整理しないとリードがからんで危険である。
私は、花木や果樹、野菜のある農園のエリアは、私自身で草取りしている。ヤギを放すと、食べては困るものまで(ものほど好んで)食べてしまうからである。ヤギの放牧地には、町所有の山野地を借用している。しかも、毎年のように牧草の種を蒔いている。つまり、ヤギに青草を食べさせるために、お金を払って土地を借り、牧草まで準備し、自分の土地の雑草は自分が刈っている、という本末転倒なことになっているのである。借りた土地の風景は確かに一変した。他の土地は荒れ放題なのでブッシュ状態だが、まったく違う。良く除草され、もっと放牧の広さが必要なほどである。除草に関してはこうして計算違いがあったが、私の目的はミルクなので、この程度は十分許容範囲のことと言える。裏山でヤギが牧草を食む風景はなかなか素敵である、とも思う。もし除草目的だったら、さぞがっかりしたことだろうな。
また、秋田という土地柄、晩秋から春先までは干し草頼みになる。青草を食べさせられる期間は、年で6ヶ月に至らない。
①の方は特に注意して欲しい。ヤギの除草効果は高いが、ヤギの生態にマッチングする土地や環境であることが条件になる。そうではない土地で、除草目的で飼うと裏切られた気分になってしまうかも知れない。耕作放棄地や林野地での放牧、特にノリ面が多い土地では絶大な味方になるだろう。
もうひとつ注意して欲しいことは、最近人気があるのはミニヤギという小柄なものであることだ。ミニヤギという種類はないので、シバやトカラの小型の系統を指しているのだが、体が小さいので食べられる草の量も多くはない。乳量も期待できない。ミニヤギを飼おうとされる方は、除草などは期待せず、あくまでもペットとしてお考えになるのが良いと思う。
今日のヤギ時間:トータル3時間30分

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