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農園リストランテ

25.09.23 ヤギバターの実験2

今日も日長、晴天だった。私はと言えば、国勢調査員の仕事にはまっており、まあ、店とヤギの合間をぬってなのだが、地図と調査票を片手に歩き回っている。そんなこともあって、最近はルーチンだけのヤギ世話であるが、それなりにみな快適に過ごしている。 
一昨日のお団子ウンチは解消した。メッコの食欲と乳量が戻ってこないことが気になっている。ショショボショボ弱っているわけでもなく、溌剌というほどではないが元気ではある。だからこそ、気になるとも言えるが。
今日はヤギバターのMさんに3回目の実験のミルクをお渡しした。QBテナーに入れた3.9kgの冷凍ミルクで、一昨日搾ったものだ。何故一昨日のものかと言うと、これだけの容量になると冷凍に2日かかるためである。形状が正立法だし、ダンボールの箱に包んでいるのでなおさらゆっくり冷凍される。今回の実験は、別のQBテナーで私も並行してやってみる。これまでは自然静置だったが、今回のものは冷凍解凍により分子の遊離を狙っている。半強制型と言える。そこに劣化要素は余りないので興味がある。
料理のソースなどを濃縮させる方法で似たやり方がある。ソースを加熱して水分を蒸発させると加熱による味わいの変化が顕著にでる場合がある。例えばトマトをミキシングしたとしよう。トマトのフレッシュさを出したいときは「冷凍」する。冷凍と言っても全部をカチカチに凍らせるわけではない。トマトの果汁をボウルにとり、冷凍庫に入れる。しばらくするとこの果汁の内、水分だけが表面や淵に凍りつく。果汁そのものはまだ凍ってはいない。この氷をスプーンなどで取り除く。こうして濃縮させるのだが、要するに水分と果汁の凝固点(凍りつく温度)の違いを利用している半強制分離である。濃縮した果汁にエキストラヴァージンオリーブオイルとレモン汁をかけて乳化させ、塩胡椒で味を整えると美味しいソースになる。
そもそも私とMさんがやっていることは極めてイレギュラーであって、ミルクから生クリームをつくるのは遠心分離法が相場である。遠心分離をかけると脂肪球は軽いのでミルク本体から離れてしまう。これが生クリームであり、これを撹拌してバターにする。これが正攻法である。しかしこの方法だと機械が要る。遠心分離機である。しかもヤギなミルクの脂肪球は牛乳の1/6なので並の分離機では無理らしい。そこで機械を前提としない分離方法をあれこれ試しているわけだ。金がないなら知恵を出せ。知恵がなければ汗をかけ!
今日のヤギ時間:トータル4時間

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