今日は薄曇りで、日中は湿度が高く蒸れる一日だった。こういう田舎に住んで、ヤギまで飼っていると天気のことはかなり気になる。ここに移り住んだ頃は秋田の天気予報はあてにならないと思っていた。日本海気候は気まぐれだが、それにしても良く外れた。最近は抜群に的中率が上がったのではないか。あてにしてます。しかし、それで災害が減ったかと言うとどうもそうではないようだ。むしろ甚大な被害をもたらす気象災害が増えている気がする。的確な予報と迅速な避難ができれば、命は助かるも知れないが、生活を根こそぎ破壊されたダメージは大きい。命さえ助かれば良いということでないだろうから、こういう時代の被災者支援をかたち作っていかなければならないだろう。
気象予報の精度を上げた科学の発展と異常気象をもたらすようになった地球環境の破壊とが、もし同じ根っこにあるなら、この先どうなっていくのだろう。「明日、あなたの住んでいるところは破滅します」という精度の高いピンポイント予測ができても、それを防ぐことができない、ということなのかも知れない。それは、勘弁してほしいが。
今日は餌のことを話そう。
干し草は、車で小一時間の牧場から毎回譲ってもらっている。チモシーなどの混植の一番草である。今は飼養頭数も減ったので、月に1ロールあれば十分。青草の季節は干し草の消費量は減るので3ヶ月ほどももつ。干し草は、いつでも飽食できるようにしてある。青草の時期と言えど、雨が続けば頼りになるのは干し草だ。
干し草はヤギの餌のベースになる、非常に大事な餌だ。とくに秋田は11月から4月まで青草はとれないので、干し草頼みになる。私が譲ってもらっているF牧場さんのものは良質で食いつきも良く重宝している。
そうは言っても、この干し草を100%食べ切るわけではなく、いわゆる「食い残し、食いこぼれ」がでる。結構、出る。少し太くて固い、食べ難いところは食べないし、地べたにこぼれたものも食べない。ときには三割ほども。だからヤギ飼いにとって、これをどうやって減らすかが課題になる。押切という道具を使って10センチほどに短く切ると良いと言われる。確かに効果があるが、私は、干し草小屋が狭くてそういうスペースがとれない上、この押切が錆びついてきてしまったのでやめた。干し草は持ってきたては、良い香りがして、乾燥して美味そうだが、しばらくすると空気中の湿度を吸ってくるので、早めに消費した方が良い。そういう心理もあって、食い残しを気にしないようにしている。
週に一度くらい、私は食い残したものと地べたに食いこぼした干し草を拾い集めて処分している。集めたものをドラム缶に入れて焼く。ぎゅうぎゅうに押し込めてドラム缶二杯ほどにもなる。地べたに落ちた干し草が堆積し、雨などに濡れるとやがて腐ってくる。それはハエのウジなどの温床になる。それを防ぎたいので拾い集めているのだ。
ヤギの小屋やパドックなど生育範囲の要諦は「乾燥と通気」だと私は思っている。ジメジメした環境は病気を呼ぶ。フンを拾い、こぼれた干し草も拾い、風通しを良くしていつでも床やパドックが綺麗で乾燥しているように努めている。私のやり方だけが正しいとは思わないし、言わない。けれど、これが私の矜持です。
今日のヤギ時間:トータル5時間
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