早朝、町内の清掃日。年に2回あり、秋は缶拾いである。田舎ではこういう集まりも段々難しくなってきている。町内の顔ぶれが揃うの数少ない機会である。缶屑には粗密がある。人の手が入って綺麗にしている土地に捨てる人はいない。誰かが捨てるとまた誰かがそこに捨てる。ゴミがゴミを呼ぶ。チューハイの空き缶もあるのは笑えるが、飲酒運転にもつながるので民度が疑われる。自分の町を自らの手で汚すことはやめてほしいものである。
私のことで言えば、歩くのが「下手になつている」。これじゃあ、ヨタヨタ爺さんだ。要改善マークである。
しばらくして、そぼそぼ雨が降ってきたので、今日はのんびりだ。夕方、風は冷たいが、随分湿度がある、妙な日だった。
メッコはすっかり良くなったようだ。乳量はまだ回復しておらず、もうしばらくかかりそうだ。このように乳量や乳質は、気温や食べ物、ヤギの体調に大きく左右される。安定して保つことは難しいのである。だから、乳用としてヤギを飼うことは、除草やペットよりも、数段、高いレベルが求められる。そもそも搾乳のトリガーは出産にあるから、ヤギの生理に精通しなければならない。馴致など、ヤギの躾がきちんとしてないと搾乳もできない。飼養技術という観点からは、乳用飼養者がこれからもヤギの世界をリードしていくことになると思う。
ヤギ飼いBになる方は、そこまで高い技術は求められないが、子ヤギの育児環境を持ち、人工哺乳などの技術を持ち、そのための時間もあり、そして高いモチベーションのある方、である必要がある。私がヤギ飼いAとすれば、そのパートナーになるのだから、おいそれとはみつからないだろう。
私にとって救いなのは、もしヤギ飼いBさんが見つからなかったとしても、私がなにかを失うわけではないこと。今までと変わらないし、致命的に困るわけではないこと。ただ、柔軟ヤギを育てることは諦めないといけませんね、というレベルの話しであること。そして、可能性はゼロではないと思っていること。
ヤギを飼ってみたいと考えている方の中で、一部積極的な方は私の牧場などに問い合わせをくれる。ヤギを買いたいんですが、譲っていただけますか、と。行動力のある方は研修に参加される。座学の他に実習もある。ヤギ飼いBになる方はきっとその中にいる気がする。私の牧場の里親さんで言うと8割の方は初めてヤギを飼う方である。若い世代の方も多い。県内の方は残念ながら少ない。いろいろなサポートを考えると近在であることは大事になる。というような条件を整理してみよう。ヤギ飼いBになるための条件である。
1. まずヤギが「大」好きでないといけない。ヤギを飼ってみようと準備している方で、ヤギと人の関係づくりに興味がある、好奇心が強くて柔らか頭な方
2. 私の牧場から車で2時間以内の近在の方
3. ヤギを飼うための人工哺乳などの技術習得に熱心な方
4. 時間の使い方に拘束の少ない方
たとえば、学生や自営・自由業の方
5. チームで行動できる方 つまり、なんらかの事情で自分が子ヤギの世話をできないときでも誰かのサポートが得られる方、もちろん家族でも可
う〜む、ハードルは高いが、イメージが随分固まってきた。動いてみる価値はありそうですね。
今日のヤギ時間:トータル3時間30分
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