今日はMワイナリーさん経由でI牧場さんを紹介いただき、モミガラをいただきに上がった。野晒し保管されていたようなので、自牧場に戻ってから状態の悪いところは捨て、夕方まで天日に干して使うことにした。これまでは近くのカントリーエレベーターだけが唯一のモミガラの窓口だったが、枯渇したお陰でパイプが広がった。転んでもただでは起きない奴。
Mワイナリーさんの子ヤギはようやく新しい環境に馴染み始めたところだ。広大な敷地の中で心優しいワイン野郎に囲まれて、幸せに育つんだろうな、きっと。そう思うと笑みがこぼれてくる。
もう9月になった。まだまだ残暑が厳しい中ではあるが、秋を感じさせる風が吹くこともある。この季節になると大事なのが「発情」の見極めである。いつもの観察に加え、結構注意深く様子を見ないといけない。
ヤギの妊娠期間は151日である。秋田の冬は寒いので厳寒の1-2月の出産は避けている。3月に入ってから中旬までが理想。となると、10月に入って中旬までには受胎させたい、ならば9月中には発情周期を抑えておきたい、ということになる、9月中に発情の見極めができないとかなり焦る。この数年は困ったことに焦ることが多い。あれは発情かな?いや、違うかな?というふるまいばかりなのである。
発情が来たら、最初のものは見逃す。40時間程度で収まり、3週間後に次の発情がやってくる。このタイミングで精子を取り寄せて人工授精するのである。上手く受胎すれば、もう発情は来ない。失敗したら、次の3週間後にまた発情が来るので人工授精することになる。1回で受胎する確率は7割ほどである。私は9割まで成功させている。成功のポイントはいくつかあるが、やはり発情の見極めが一番である。焦らない10月を迎えたいものである。
人工受精を試したい方は案外いらっしゃる。だが壁が高いと感じてしまうらしい。やりに来てくれ、と頼まれることが多い。私が車で駆けつけるより、そばに居る飼い主が処置するのか、どう考えても合理的である。難しくはないので、是非試して欲しい。今までオスヤギに任せていたタイミングを人が見極めなければならないことが厄介らしいが、これを機会に自分のヤギを良く観察して欲しい。発情以外の発見もたくさん出てくるのではなかろうか。
今日のヤギ時間:トータル8時間
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