我が家にはテレビがないので今起こっている世情にとんと疎い。功罪比べると功の方が多いと思うが、天気や災害に関しては正確さと鮮度が大事である。ラジオのニュースから流れてくるのは避難命令。日本列島が気圧の狭間にすっぽりはまり込んでしまったようだ。我が家の周辺は大事なく、幸いである。急に大降りになったかと思うと、穏やかな空になる。雷雲が奔っている。ここは穏やかでもあの黒雲の下は酷いことになっているんだろう。
ありがたいことに、この週末もたくさんのご予約をいただいているので、買い出しに出た。東京の甥っ子が夏休みで遊びにきたこともあり、ヤギには余り時間をかけられなかった。
「ヤギ」に対する印象を何人かの方に訊くと「優しくて和む」と言われる。「汚なくて怖い」とその真反対のものもある。それまでどういうヤギに会ったことがあるのか、という経験が大きいのだろう。ヤギ飼いという立場からすると変にバイアスのかかった評価でないことを願っている。ヤギはイヌに次いで家畜になった人間の古い友人である。ヒトの感情を覗き見る名人であるイヌに比べるとそこは淡々としているが「草食動物」ならではの魅力を持った動物だと言う。では、草食動物の魅力ってなんだろう。
大きな声や物音、激しい動き、真っ直ぐ近づいてくるものを本能的に嫌う。従って、ヤギの飼い主はこういう行動を自ずと慎むようになる。一言で言えば、所作が優しくなる。私は草食動物の魅力とは、このことだと思っている。つまり、ヤギそのものにあるわけではなく、それに接する者にもたらす変化こそが、ヤギの魅力ではないか、ということである。ヒトを「良い人」にさせる力である。
「人の感情に淡々としている」と前述したが、それは人の感情を読み取れない、こととは違う。それどころかかなり敏感に察知している。未熟者の私は夫婦喧嘩などすると露骨に態度に現してしまう。これがヤギには分かる。彼女たちは私の喜怒哀楽を理解し、ときにそれを遠巻きにして観る。かなり賢いな、と思う。機嫌良くしているとくっついて来る。だから、多少腐ることがあってもヤギの前では穏やかで上機嫌を装う。上機嫌を演じていると、もともとが単細胞だから本当に機嫌が良くなって来る。
ズバリ、これがヤギの魅力、です。
今日のヤギ時間:トータル4時間
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